あまり知られていませんが、コーヒ飲料などの蓋の付いたアルミ缶の爆発事故は多数起こっています。
蓋の付いたアルミ缶が爆発する原理と絶対に入れてはダメな液体を説明します。
もし、爆発することを知らない人は
是非この記事を読んでください。
爆発事故の事例
出典先:東京消防庁HP
事例1 :電車内で爆発 乗客16人がケガ 【平成24年10月発生】
東京都山手線の電車内で乗客が持っていたアルミ缶が爆発。
近くにいた乗客16人が受傷うち6名が病院に搬送された事故です。
混んでいた電車内での爆発事故です。とても怖い事故ですね。
事例2 :スーパーレジで爆発 眼球軽傷
スーパーのレジに並んでいたところ、隣の女性客が持っていた紙袋の中のアルミ缶が突然破裂し、飛び散った破片が目に入り受傷
この事故も何気ない普段の生活場で起こった怖い事故です。
事例3 :屋外で爆発・通行人の親子が軽症
屋外に捨ててあったアルミ缶が突然破裂し、近くを通行中の親子が受傷した。
これら3つの事例はあくまで一例に過ぎません。
実際にはもっと多くの事故が起こっている可能性が高いと思います。
いずれの事故もアルミ缶にある液体を入れたために起こった悲惨な事故です。
アルミ缶に液体を入れた方もまさか爆発するとは思っていなかったと思います。
爆発の危険を知っていたら避けられた事故ですね。
是非、皆さんはこの記事を読んで知っておいてくださいね
爆発の原因
爆発した容器は「蓋の付いたアルミ缶」です。
コーヒーの容器として自動販売機やコンビニで販売されているごく普通のアルミ缶です。
この容器が爆発する原因となったポイントは2つあります。
②蓋があること
金属の缶でも鉄製のものや蓋の無い缶は爆発の危険性はありません。
次に、この蓋のあるアルミ缶に何を入れると爆発する危険があるのか?ですが、
それは、洗剤です。
洗剤でもアルカリ性や酸性の洗剤が危険です。
アルカリ性や酸性の洗剤は金属と化学反応を起こします。
金属の中でもアルミは特に応しやすい(イオン化傾向が高いため)金属なので、洗剤に触れるとより激しく化学反応が起きます。
アルカリ性の洗剤とアルミが触れることで起こる反応式を
以下に記しますね。
アルミと洗剤が接触するとH2(水素ガス)が発生します。
この反応は継続的に起こりますので、どんどん水素ガスが発生します。
水素ガスが発生しても蓋を閉めていない場合は、発生した水素ガスはどんんどん大気開放されますので、爆発の危険はありませんが、蓋を閉めた状態の場合は、発生した水素ガスがどんどん溜まり、缶の内圧が上昇します。
そして缶の内圧がアルミの強度を超えた瞬間にアルミ缶が爆発するのです。
これはアルミだけでなくスチール(鉄)缶でも同じです。
また、洗剤は酸性でも同じように水素ガスが発生しますので爆発します。
事故防止のためには
金属缶が爆発するためには以下の3つの要因が必要です。
3つの要因のうち、ひとつでも条件が揃わなければ爆発は起こりません。
爆発事故を起こさないために守るべきことを記します。
①洗剤は別の容器に移し替えない
アルミ缶など金属製の容器は、洗剤と容器が化学反応を起こし容器が爆発したり溶けて穴が開く場合があるので洗剤を別の容器に移し替えないこと
②金属容器に洗剤を入れる場合は蓋は絶対にしめない(開けたままにする)
蓋を閉めなければ発生する水素ガスが溜まらないので爆発しない。
ただし、水素ガスは燃えやすいので火気厳禁。
洗剤を別容器に移し替えることは、誰しもやってしまいそうですが、爆発する可能性があり本当に危険。
もし、知らない人がいたら注意してあげてね。
記事の最後に東京消防庁の注意喚起のリンクを張り付けていますので是非そちらも読んでね。
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