あれ?
葉っぱに水滴が付いている!?
雨は降っていないのに何でだろう??
これって確か「朝露(あさつゆ)」っていう現象だっけ?
朝露って言葉は知っているけど、
なぜ 葉っぱに水滴が付くのかな??
朝、散歩をしていて足元の草花に目をやると、
雨は降っていないのに葉っぱに水滴が付いているのを見た経験がある方も多いと思います。
今回は、この葉っぱに付いている水滴の正体を
分かり易く解説するね。
葉っぱに付いている水滴の正体
葉っぱに付いている水滴の正体は2種類あります。
②溢泌(いっぴつ)
見た目はどちらも水滴だけれども、
発生原理も成分も全く違う液体なんだよ。
朝露(あさつゆ)とは
露(つゆ)とは自然にできる結露水のことです。
朝、発生する露なので朝露といいます。
露ができる原理はガラスコップに冷たい飲み物を入れた時に
ガラスコップの表面が水滴で覆われるのと同じ原理です。
ただし、ガラスコップの結露は、人が冷たい飲み物をガラスコップに注ぎ入れることで出来た云わば人工の結露なので露とは呼びません。
朝、自然にできた結露水のことを朝露と言うんだよ。
朝露の発生原理
朝露の発生原理は先ほどのガラスコップの水滴と同じ原理なので、
朝露の成分はガラスコップの水滴と同じなので、ただの水です。
それでは、朝露の発生原理を説明します。
目には見えませんが空気には水が水蒸気(気体)となって溶け込んでいます。
空気中に溶け込める水の量には限界値があり、
その限界は空気の温度で変化します。
空気の温度が高くなると限界値は高くなります。
反対に空気の温度が低くなると限界値は低くなります。
この空気の温度の変化に伴い空気中に溶け込める水の量の限界値が
変化する性質によって、結露水や露が発生するのです。
ガラスコップに冷たい飲料を入れると、ガラスコップが冷やされて、ガラスコップと接している空気の温度も下がります。
温度が下がることにより、ガラスコップ表面の空気中の水蒸気が液体になってガラスコップの表面に付いたのがガラスコップの結露水の原理ですね。
葉っぱに朝露が付くメカニズムもこれと同じです。
葉っぱが周囲の空気の温度より低くなったため、空気中に溶け込んでいた余分な水蒸気が結露水となって葉っぱに付いたのです。
なぜ? 葉っぱが周囲の空気より冷たくなったのか?
空気の温度が変化していることと、
葉っぱは面積が広く、体積が小さいことが影響しているんだよ。
空気の温度が変化している
空気の温度は常に同じではなく朝昼晩で大きく変化します。
日中は太陽光で空気が暖められて気温は高くなり、太陽が沈んだ夜は気温はどんどん低くなり、最も気温が低くなるのは朝です。
葉っぱが空気の温度より冷たくなるわけ
空気の温度が少しづつ低くなっていく中、葉っぱは体積が小さく(これを専門的には熱容量が小さいといいます)、平べったい形状なので温度が変化しやすいのです。
この結果、葉っぱ温度は空気の温度よりも少し低くなり、葉っぱの表面に結露水(露)が発生します。
朝に露が発生しやすいのは、最も気温が下がるのが朝だからです。
気温が低いほど空気中に水蒸気が溶け込める限界量が下がるので、結露(露)が起きやすくなるからです。
これが朝露が発生するメカニズムです。
コップの結露水がコップの全体に付くように、朝露は葉っぱの全体に付くのが特徴です。
葉っぱ全体に水滴が付着しているのが特徴だよ。
葉っぱ以外にも朝露は起こっているけど、葉っぱは水をはじく性質があるので見つけ易いんだね。
朝露が起こりやすい季節は?
朝露が起こりやすい季節は、春や秋など昼夜の寒暖差が大きい時期です。
朝露の発生原理からも理解できると思います。
朝露は春や秋の昼夜の寒暖差が大きい季節に起こりやすいよ。
溢泌(いっぴつ)とは?
溢泌液はただの水ではなく、いろいろな成分が含まれているんだよ。
溢泌液が出る箇所は?
水孔の位置は植物によって異なりますが、イネ科の植物は葉っぱの先端に水孔がある場合が多いようで、イネ科の植物の場合は溢泌液は葉っぱの先端付近のみに付着します。
溢泌(いっぴつ)は植物の生理現象。
葉の先端など特定の場所に水滴が付くのが特徴だよ。
↓自然観察などにも便利な多くのエンジニアが胸ポケットに入れて調査や観察に使っているルーペを紹介します。
ちょっとお高いですが、レンズが違うので明るさが異次元の明るさです。私も長年愛用しています。
まとめ
葉っぱに付いている水滴は2種類あるのね。
①朝露
成分:ただの水
特徴:葉の全体にまんべんなく水滴がつく
②溢泌
成分:水+ミネラル+農薬など
特徴:葉先など決まった場所にのみ水滴がつく
説明は分かり易かったですか?
コメント頂けると嬉しいです^^
コメント